乳がん検査・治療
乳がん検査・治療
年間約9万人の女性が新たに乳がんと診断されており、日本人女性でかかることの多いがんです。乳がんは早くに発見されると完治することができる、早期発見・治療をすれば治りやすい病気です。
年々増加傾向にあり、そのため定期的な検診を続けることと、日頃のセルフチェック、そして気になる症状が現れたときは、すぐに乳房を専門とする乳腺外科を受診することが重要です。
院長は、(一社) 日本乳癌学会認定の乳腺認定医であり乳房の治療に多く携わってきました。また乳腺に特化した高性能なエコー(超音波検査)を使用し専門性の高い医療をご提供しております。
乳房には乳がん以外にも乳腺炎、乳腺症、乳房のできものといった様々な病気があります。「乳房やわきのしこり」、「乳房のはりや痛み」、「乳頭からの分泌物」「豊胸をしてから市の検査が受けられない」などの自覚症状がある方、乳がん検診や人間ドックなどで要精検、要経過観察と診断された方、そのほか乳房で気になることがある方は、お気軽にご相談ください。
日常的に起こりやすい症状でも、詳細な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。心配な症状やお困りのことがあれば、一人で悩まず何でもお気軽にご相談ください。
※マンモグラフィ検査(乳房X線検査)をご希望の場合は、専門の連携病院へ依頼し、その後の診断、治療、手術のご紹介は当院でいたします。
日本人女性は閉経前の乳がんになる方が多く、20代や30代で発症することもめずらしくありません。栄養やホルモンに影響されるといわれています。
乳がんの目安となる症状は、乳房のしこりです。このほかに乳房のくぼみ、皮膚のただれ、赤み、ほてり、乳頭からの分泌物、左右の乳房のサイズの変化などがあります。
日本人女性は閉経前乳がんにかかりやすく、20〜30歳代の方から40歳代でかかる方が多いです。
原因は肥満の人、初潮が早く閉経が遅い、初めての妊娠・出産が遅い、出産回数や授乳経験が少ない、乳がんの家族歴がある、良性の乳腺の病気になったことがあるなどこのような方がかかりやすい傾向にあります。
検査は採血、乳腺に特化した高性能なエコーで診察します。できものがある場合必要に応じて悪性かの診断のため、乳房に細い針で局所麻酔をしてから針を刺して検査をする生検を行います。30分程の検査です。
マンモグラフィがご希望や必要と判断した場合は専門病院で検査していただき、当院にて診断いたします。
治療は手術、抗がん剤、放射線療法などがあります。
その場合は専門治療できる病院をご紹介いたします。
治療後は手術や治療の副作用や合併症の診察、再発予防のホルモン治療を行います。ホルモン治療の副作用で骨粗鬆症になることがありますが、当院は骨粗鬆症の検査機器もあるのでご安心ください。またむくみがある方はリンパマッサージが行えます。
乳がん手術後10年は安全確認の期間です。乳がんのがん細胞はゆっくり増えるため、手術後5年以降の再発率は10%とされており、エコーや採血の定期検診を欠かさず受けると安心です。
乳がんはセルフチェックで発見できるがんの1つです。ぜひ入浴や着替えの際に自分の乳房を見たり触ったりして確認してください。セルフチェックに加え、定期的な乳がん検診を受けて早期発見につなげましょう。
手術後のフォローもいたします。ご相談ください。
乳房の中にある乳腺に母乳がたまったり詰まってしまう乳房の炎症です。授乳期間に起きることが多く乳房のしこりや皮膚のあかみ、痛み、腫れが症状です。細菌が侵入すると化膿性乳腺炎となり、うみが出るようになります。
症状は乳房が痛く、熱くはれ、発熱、悪寒、関節痛、頭痛、腋のリンパ節のはれなどが起きます。
重症度に合わせて抗生剤、解熱鎮痛剤を処方します。赤ちゃんに移行しないお薬を処方するので安心してください。
化膿性乳腺炎の場合、症状を改善させるために、皮膚を少し切開してうみを出しやすくする処置を行うことがあります。
30〜40歳代の女性に多くみられる乳腺の良性の病気です。乳腺疾患のなかでもっとも頻度が高く、卵巣からのホルモン分泌が活発になる生理前に症状が強くなる傾向があります。生理が終わると症状が自然に消失するケースがほとんどです。
主な症状としては痛み、乳腺が硬くなる、乳頭分泌などがあります。他の病気ではないかエコーで診断します。
治療は経過観察でも自然治癒しますが、痛みがある場合は解熱鎮痛剤を処方できます。
乳腺線維腺腫とは10歳代後半から40歳代の閉経前の女性に多くみられる乳房の良性のできものです。乳腺嚢胞は良性の液体がたまることです。
症状は乳房のしこりで、触ってみるとよく動きます。
エコーでの画像検査や生検を行い、診断がつけば良性のため治療は不要です。乳がん発症とあまり関係のないといわれていますが、3cmを超える場合は大きくなる可能性があるため摘出手術が必要になることもあります。
30代後半から50代の方に多い良性のできものです。
症状は乳頭(乳首)から透明や薄黄色、血液が混じった赤や褐色の分泌物が出てきます。
エコーでの画像検査と乳がんに似ているため生検を必要とする場合があります。
乳頭腫と診断がつけば良性のため治療は不要です。
血液の混じった分泌物が出続ける場合や検査で悪性の可能性が否定できない場合などは摘出手術が必要になることもあります。
乳がんは女性に多いがんですが、全体の1%は男性の乳房にも発生することがあります。発症者はホルモンバランスが変化する60~70代に多くみられます。
加齢、遺伝、遺伝子異常、肝臓疾患、肥満、胸部に放射線治療をされていた方は乳がんになりやすいといわれています。
自覚症状は乳輪の後ろのしこりの出現、乳頭からの出血、皮膚のただれ、わきのしこりなどがあります。男性の乳がんはあまり知られておらず、女性の乳がんより発見されたときには既に進行していることが多いです。
当院では初めにエコーで検査をします。疑わしい場合には細胞や組織の検査を行います。
治療は手術、抗がん剤、ホルモン治療、放射線治療を組み合わせて行います。必要時専門病院をご紹介いたします。
治療後は当院にてホルモン治療や経過観察などアフターフォローを行えます。
乳がんの治療において最も大切なことは、早期発見、早期治療です。
男性乳がんはあまり知られておらず、セルフチェックをしていないことが多く発見が遅れることがあります。
また女性特有の病気に自分がかかったという気持ちがあるがために受診が遅れてしまう場合もあります。男性もセルフチェックを行い、早期発見し治療を行うと生存率に大きく関わります。