
だいぶ暖かくなってきました。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
当院では、小児に対する定期予防接種も行っております。
4月から年長さんになった方々の麻疹風疹ワクチンやおたふくワクチンも行っております。また、最近流行してきている百日咳に対するワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風の3種混合ワクチン)も任意ではありますが行っております。どうぞお気軽にご相談ください。
ワクチンには大きく分けて2種類あるのはご存知でしょうか。不活化ワクチンと生ワクチンになります(コロナウイルスワクチンにはmRNAワクチンなどありますが割愛します)。
不活化ワクチンとは、病原体(ウイルスや細菌)の毒性をなくし、免疫応答を誘導するために必要な成分だけを取り出してワクチンとして使用しています。それに対して生ワクチンは、病原体となる細菌やウイルスの毒性や感染力を弱めたものを原材料として作ったワクチンです。自然感染時に獲得するのと同じ流れで免疫を獲得するため不活化ワクチンよりも接種回数は少なく済む代わりに副反応が出る可能性も上がります。そういった点で考えると不活化ワクチンの方が安全のようにも思いますが、接種回数が多くなる傾向にあります。
接種間隔についてですが、大前提、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールを遵守する必要があります。
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2024年10月改訂版)
その上で、不活化ワクチン同士は、日数に制限はありません。基本的に体内でウイルスが増殖せず他の不活化ワクチンの接種による免疫応答に影響を受けないためです。同日でも翌日でも可能となります。しかし、もし発熱などの副反応が起きた場合、何のワクチンによるものか判断に困る可能性もあるため、お子様が可哀想であるため1週間くらいはあけたいと考えております。
生ワクチン同士は、4週間以上あける必要があります。体内でウイルスが増殖し免疫応答を起こして体内で免疫を獲得していく行程がおよそ1ヶ月ほどかかると言われているからです。その途中で他の生ワクチンを接種してしまうと、効果が減弱してしまう恐れがあります。ただし、複数の生ワクチンを同時に接種することは、免疫反応が干渉する可能性が低いとされており接種可能となります。また、予防接種の回数を減らすことができるため、保護者様の負担軽減にも繋がります。
色んな予診票が保健所から届いて、何からいつから何本ずつなどスケジュールが分からず混乱することも多いと思います。
そういったときはお気軽にご相談ください。
当院では積極的に定期接種をしサポートさせていただきたいと思います。
新年度も始まり、もうすぐ1ヶ月が経とうとしているところですが、お体の疲れも出てくる頃かと思います。そんなときは様々な面から総合的にサポートさせていただけたらと思います。みなさまに寄り添い優しい医療を提供する「みんなのクリニック」を目指して参りたいと思います。
今年度も、ももの木みんなのクリニックをなにとぞよろしくお願いいたします。
ももの木みんなのクリニック
院長 小林大悟